映画『ドリームプラン』と投資家となったウィリアムズ姉妹の事業活動から平等社会を考える
今回は本ではなく、私が先日観た映画『ドリームプラン』からSDGsについて考えていこうと思います。
実は、この映画のモデルとなった、世界的に有名なテニスプレーヤー、ウィリアムズ姉妹は現在、それぞれ起業家・投資家として自身の経験を元に、あらゆる分野で平等社会の実現に尽力しているということを知りました。
映画『ドリームプラン』の紹介
映画『ドリームプラン』は、テニスの世界チャンピオン姉妹を育てた、父親と娘たちの実話が描かれた作品です。
実話のため、当時の歴史的背景も反映されています。
当時のアメリカは、富裕層の白人がテニス界では主流でした。ウィリアムズ姉妹はアフリカ系アメリカ人というだけで練習環境に恵まれていなかったそうです。
それでも、チームである親子・家族の強い絆と、精神力があれば逆境を乗り越えて、最高の自分になれる、というテーマが描かれている感動作品です。
姉ビーナスは起業家として男女平等社会を提唱
姉のビーナス・ウィリアムズさんは、14歳でトップへの階段を上り始めてからは、数々の大会で優勝を果たし、テニス界に旋風を巻き起こした方です。
ビーナス・ウィリアムズさんは、幼い頃からクリエイティブな面を開拓していくことを母親に勧められたこともあり、選手時代からコート以外でも活躍の幅を広げていました。
そして、起業家として、2つのベンチャー事業を立ち上げ、2002年デザイン会社「V Starr」を設立しました。
その後、アメリカンフットボールNFLチーム、マイアミドルフィンズの所有者グループに加わり、アフリカ系アメリカ人女性として初めてNFLチームに出資した投資家でもあります。
男女平等であることの重要性を強く提唱していて、2006年ユネスコから、初の男女同権のプロモーターの肩書を与えられたそうです。
また、有名なエピソードとしては、2007年、ウィンブルドン運営側に賞金の男女格差の撤廃を求め勝訴。テニスの男女の賞金を同額にするという、歴史を塗り替えた立役者でもあります。
妹セリーナは投資家として故郷にリソースセンターを開設
妹のセリーナ・ウィリアムズさんは、女子テニス選手として最も長く世界ランク1位の座に君臨し、偉大な成功を収めた方です。
セリーナ・ウィリアムズさんは、コートの外でも、起業家・投資家・ファッションデザイナーとして高い評価を得ていて、2019年「フォーブス」誌の自力で出世した人々を特集した年刊誌の表紙を飾られました。
2014年、ベンチャー投資会社「セリーナ・ベンチャーズ」を設立し、女性と有色人種の創業者への投資活動に重点的に取り組む投資家です。
故郷のカリフォルニア州コンプトンには、「イェタンディ・プライス・リソース・センター」を開設されています。
このリソースセンターは、コミュニティに有益な資源の管理と、暴力に苦しむ住人たちのために、必要なサービス提供機関につながれるよう設計された、リソースネットワークを展開しているそうです。
ちなみに、このセンターの名前は、無分別な銃による暴力で命を奪われた、一番上の姉の名にちなんで付けられたとのことです。
2人から学ぶ平等社会の実現に向けて取り組めること
アフリカ系アメリカ人という逆境を乗り越えて、世界チャンピオンになった実績と自身の経験から、今では世の中に貢献する側の投資家となったウィリアムズ姉妹。
映画『ドリームプラン』と、2人の数々の功績から、あらゆる分野での平等社会の実現のためには、まず歴史的背景を正しく理解し、現状を知ることと、ひとりひとりが偏見の目ではなく、共存している事実を受け入れ、協力し合いながら生きていくことが大事だと感じました。
本はもちろん、映画や映像作品からも、このようにSDGsについて考えるきっかけを得られたり、学べることも多いので、エンターテインメント作品も見る視点を変えて触れてみてはいかがでしょうか。
参考
https://wwws.warnerbros.co.jp/dreamplan/aboutthemovie.html#pickup
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