サスティナブル衣食住-「住」-森と生活を豊かにする「ウッドチェンジプロジェクト」

           
        サスティナブル衣食住-「住」-森と生活を豊かにする「ウッドチェンジプロジェクト」

サスティナブルな暮らしの実現のために私たちが取り組めることや、既に取り組んで影響を与えていらっしゃる方々を、「衣」「食」「住」の3つのテーマで紹介していく、このサスティナブル衣食住シリーズ。最後に取り上げるテーマは「住」です。

住宅・建築の視点から、サスティナブルな暮らし実現のために、どのように生活に取り入れていくと良いのか、考えていきたいと思います。

サスティナブルな住宅とは

まず「住」においてのサスティナブル、つまり継続的かつ開発が可能な取り組みについて考えていきます。

サスティナブル建築を日本建設業連合会は下記のように定義しているようです。

サステナブル建築とは、設計・施工・運用の各段階を通じて、地域レベルでの生態系の収容力を維持しうる範囲内で、(1)建築のライフサイクルを通じての省エネルギー・省資源・リサイクル・有害物質排出抑制を図り、(2)その他地域の気候、伝統、文化および周辺環境と調和しつつ、(3)将来にわたって人間の生活の質を適度に維持あるいは向上させていくことができる建築物を構築することを指します。

https://www.nikkenren.com/kenchiku/sustainable.html

つまり、資源を継続的に供給すること、そして地域や文化と調和しながら、生活環境を向上させていくことが大事だと考えられます。

おうち時間を心地よくする「ウッドチェンジプロジェクト」

さて、近年は働き方も変わり、おうち時間が増えている人も多いのではないでしょうか。

そんな時代こそ、日常生活の中に木の製品を増やしていきましょう、と呼びかけている企業が中心となり、林野庁も含めての「ウッドチェンジプロジェクト」という動きがあるそうです。

公共施設などの街づくりから、家具・日用品、子供たちのおもちゃなど身近なものまで、このプロジェクトで手掛けているものは様々です。

「ウッドチェンジプロジェクト」では、下記2つのメリットを元に考えられています。

1,森を豊かにする

森は二酸化炭素を吸収しながら育つため、地球環境の保全、生物多様性の保全、土砂災害の防止、水を貯え浄化する、などの多面的な機能を持ち合わせています。

ということは、二酸化炭素を吸収し大きく育った木は、やがて成長が止まると、二酸化炭素の吸収量は減ってしまうそうです。

そこで、育った木を伐る→使う→植える→育てるという「森のサイクル」を回すことで、森を豊かに保ち、本来の森の多面的な機能を最大限に生かすことができるのだそうです。

2,人々に心の豊かさをもたらす

木を使い、変えていくことは環境にはもちろん、私たち人間の視覚・触覚・嗅覚に影響し、快適さと心の豊かさをもたらすとされています。

木がある空間や木のものに囲まれたり触れていると、癒され温もりを感じたり、木の香りを嗅ぐとリラックスするってことはありませんか?

それは木には人間のストレスを少なくし、疲れにくくするということが、科学的にも明らかになっているからだそうです。

身近なものからウッドチェンジ

プラスチックや木以外の素材が当たり前だった日用品やオフィス用品、毎日使うインテリアやエクステリアなど、木に変えることができる製品が実は増えてきています。

サスティナブルな暮らしの実現のために、まずは日用品、例えばスマートフォンのケース、歯ブラシやストローなど、頻繁に使うものから木に触れる時間を増やし、少しずつウッドチェンジをしていってはいかがでしょうか。

【参考URL】

https://love.kinohei.jp/woodchange/