本『はじめてのエシカル』著者の末吉里花さんが考えるエシカルとは

マガジンハウスから毎月28日に出版されている、20代向けの情報系雑誌「Hanako」という雑誌をご存知でしょうか。

実はこの雑誌には公式サイト「Hanako.tokyo（ハナコ・ドット・トーキョー）」があり、雑誌「Hanako」に登場したお店が紹介されているサイトです。

https://hanako.tokyo/

そしてこのサイトには、「Hanakoと考えるSDGs」というコンテンツがあり、私もそこから情報収集することもあります。

今回はそのコンテンツの中でも度々登場して知った1人の女性、末吉里花さんを紹介していきたいと思います。

https://ethicaljapan.org/about_us/team より

末吉さんは、『はじめてのエシカル』（山川出版社）を2016年に出版、「エシカル・コンシェルジュ」という講座開催やエシカルを学び続けられる場所を提供する「一般社団法人エシカル協会」の代表理事を務めていらっしゃいます。

末吉里花さんがエシカル協会代表理事になるまで

最初のきっかけはあの番組出演

この方の経歴を見て驚いたことがあります。

それは、TBS系列番組『世界ふしぎ発見！』のミステリーハンターとして活躍されていたのです。

そして、エシカル協会代表になられたきっかけのひとつがこのミステリーハンターだったとのこと。

ターニングポイントは2004年のアフリカ・タンザニアのキリマンジャロへの旅。
標高約6000メートルの山の頂上にある氷河が、地球温暖化の影響で将来完全に溶けてしまうのではないか、という専門家が発表したことを受けて、実際に見に行こうという取材だったそうです。

頂上へ向かう途中、氷河の雪解け水を生活用水としている村の子供たちの、温暖化対策として祈りながら植林活動している姿や、実際に消滅の危機にあるその氷河を見て衝撃を受け、世界で起きていることを日本に伝え、改善に導くことを一生かけた仕事にしたい、と決心されたのです。

フェアトレードブランド「ピープルツリー」の創業者との出会い

帰国後、暮らしの拠点だった鎌倉で海の美化活動をやってみたり行動に移していたものの、どうしたらいいのかを模索していた頃に出会った方が、末吉さんが話されるもうひとつのきっかけとのことでした。

その方はフェアトレードのブランド「ピープルツリー」の創業者、サフィア・ミニーさん。

イギリスから来日された1990年代、ファッションから世界を変える、をスローガンに、フェアトレードのファッションブランドを日本で立ち上げたそうです。

そんなサフィアさんと出会い、末吉さんはまだ知らなかったフェアトレードについて、サフィアさんの元で学び実践し始めたのです。

フェアトレードを学びながら実践するうちに、私のように日本でフェアトレードを実践する人を増やしたい、フェアトレード案内人を全国につくりたい、という思うようになります。

それを講演会という形にしていき、結果、そこで出会い、共感してくれた仲間たちと、2015年に「エシカル協会」を立ち上げたのです。

末吉さんが考えるエシカル

エシカル、この言葉も最近、よく耳にするかと思います。

末吉さんが代表理事を務める一般社団法人エシカル協会のサイトでは、エシカルについて次のように述べています。

エシカルとは英語で、直訳すると「倫理的な」という意味です。一般的には、「法的な縛りはないけれども、多くの人たちが正しいと思うことで、人間が本来持つ良心から発生した社会的な規範」であると言えます。私たちが普及活動を行なう際の「エシカル」とは、根底には一般的な定義が流れているものの、特に「人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動」のことを指します。
https://ethicaljapan.org/what_is_ethical　より

末吉さんはエシカルは、周りに与える影響を考えより良い選択をしていくために学び続ける、関心を持ち続けていくことが大事だと捉えていらっしゃいます。

そのモチベーション維持のためには、同じ関心を持つコミュニティ・仲間と情報を共有することが大切だと考え、このエシカル協会は各地で講演会やイベント活動を通じて、エシカルやエシカル消費の普及のために、学びの場を提供し、伝えることに力を入れているようです。