アップルレザーでサスティナブルを発信するブランド「LOVST TOKYO」

           
        アップルレザーでサスティナブルを発信するブランド「LOVST TOKYO」

世の中には様々なアップサイクルがあるということについては以前も書きましたが、先日、友人が持っていたカバンが素敵でブランドを尋ねたところ、まさにそれがアップサイクルブランド「LOVST TOKYO」の品物だったのです。

そんなきっかけもあり、今回は改めてアップサイクルについて調べてみたことや、フードロス問題の解決のために誕生したアップルレザーと「LOVST TOKYO」について紹介したいと思います。

アップサイクルとは

アップサイクルについて調べてみると、よく比較されているのがリサイクルダウンサイクル

具体的に何がどう違うのでしょうか。

https://sdgs.kodansha.co.jp/news/knowledge/40580/ より

アップサイクル
 本来は捨てられるはずの製品に新たな価値を与えて再生することで、「創造的再利用」とも呼ばれています。例として、車の廃材を活かしたファッションアイテムや、今回紹介する廃棄のリンゴから生まれたレザーアイテムなどです。

リサイクル
 廃棄されるものの中から使えるものを取り出し、原料や材料として再利用することです。例として、ペットボトルを原料にした衣類や、紙ごみから作られた再生紙などです。

廃棄されるはずのものを再利用する、という点ではアップサイクルもリサイクルも同じです。

違う点は、リサイクルが製品を原料に戻す際にエネルギーを必要とするのに対し、アップサイクルは再利用する際、原料や材料に戻すのではなく、元の製品の素材をそのまま活かす、という点です。

つまり、アップサイクルは、リサイクルよりも持続可能なものづくりと言えます。そして、デザインやアイデアによって、価値をプラスしていくことができる手法として、SDGsにも強く関わりがあるようです。

そして、アップサイクルと対比するのがダウンサイクル。

ダウンサイクル
 ダウンサイクルは、近いうちにゴミになる可能性が高く、持続性が低い再利用に当たるので、一般的に製品としてダウングレードすると捉えられています。例として、古くなった洋服を雑巾にすることなどが該当します。

ダウンサイクルも、新たな価値で再生する点は同じですが、その価値は元の製品よりも下がってしまうことが、アップサイクルと異なるようです。

サスティナブルなヴィーガン由来のアップルレザー

アップルスキン(アップルレザー)は、廃棄リンゴ由来の原料とポリウレタン樹脂を合成することで生まれた植物由来のヴィーガンレザーです。従来のヴィーガンレザー(合成・人工皮革)よりも石油由来の原料の使用を抑えているためより環境に配慮されており、軽量で水に強いという同質の特徴を有しています。また、イタリア産のアップルレザーは最高品質のポリウレタン樹脂を用いることで耐久性にも優れています。

Appleskin-Appleleather – LOVST TOKYO (lovst-tokyo.com) より

アップルレザーは上記のとおり、ヴィーガンの要素と、耐久性に優れている点でも、持続性が高いですよね。

元々、イタリアでリンゴジュース工場の食品廃棄物(フードロス)問題を解決する目的で、このアップルレザーは開発されたとのこと。

そして、リンゴの搾りかすを乾燥させて、合成レザーの原料の一部にしてアップサイクルするというアイデアが生まれたそうです。

レザーの風合いを残しながらも、軽量で撥水性もあり、水に濡れても本革のように染みるなどの心配もないので、実用性が高く耐久性にも優れているのだとか。

ワクセルのコラボレーターが発信するアップサイクルブランド「LOVST TOKYO」

フードロスも解消して、かつアップサイクルでサスティナブルなアイテムを生み出した「LOVST TOKYO」は、ソーシャルビジネスコミュニティ「ワクセル」のコラボレーターでもある唐沢海斗さんの、「新しいライフスタイルのきっかけを届けたい」という想いで誕生しました。

ブランド名には、「愛(LOve)を持ってヴィーガン/多様性(Vegan/Variety)な考え方を一番(1ST)に尊重できる文化をTOKYO(東京)から発信していく」というメッセージが込められています。とてもおしゃれで想いが深いネーミングですよね。

また、トレンドを発信するファッション性と機能性、使える資源を無駄にしない、環境に配慮した「循環するものづくり」を事業の軸にされているそうです。

意識を変え行動を起こしていくよう、呼びかけ発信する。まさにSDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」と強く繋がっていると思いました。

アップサイクルを改めて調べてみると、すでにファッション業界だけでなく、食住あらゆるジャンルで世の中に多様化して広がっているようです。みなさんも気になったことにアンテナを張ってみると、そのものやサービスに出会い、体感から価値を感じることができるかもしれませんね。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000080170.html より

【参考】
https://lovst-tokyo.com/
https://waccel.com/collaborator/kaito-karasawa/
https://sdgs.kodansha.co.jp/news/knowledge/40580/