思いやりがつくる住み続けられる街づくり
- 2020.09.12
- World
皆さんの街はどんな街ですか?
先日、信号待ちをしていたら横にいたおばあさんに声をかけられました。
「この信号を一緒に渡ってくれませんか?」
わたしは声をかけられたことに驚きましたが、良いですよと応えて一緒に渡りました。
そこで普段見えなかった世界が見えてきました。
いつもの信号の点滅が早く感じたり、右折車が横断待ちで近くまで迫ってきてるなと感じたりしました。そのおばあさんは、手押し車を使っていたので段差も心配になりました。
渡っている最中、「ごめんなさいね」と謝るおばあさんと話をして、ただ安全に渡りたいだけなのに気を使いながら生活をするって大変だなと感じました。
高齢者がさらに増えていく日本でこのままの街のつくりだと、生活しづらい状況が増えてくるのが予想できます。
SDGsにも11番目の目標で「住み続けられる街づくり」という項目があります。
この目標が高齢者もふくめて生活のしやすい街にできる糸口になるかもしれないなと思い調べてみると、国内や国外で色んな取り組みを実施していましたのでご紹介します。
スウェーデン・マルメの街並み
マルメは農業が盛んな街でした。EU全体が工業全盛期から変化を感じたときに農業も含めた土地利用を強化していました。
緑を大事にした広場の活用で、市民から声が沢山上がったという例がHPには掲載されていました。バーベキューエリアの創設、公園でのイベント開催、ベンチの増設など使っている人だからこそあったらいいなという意見が沢山あり、それを取り入れています。
自転車と自動車のレーンを分けることも街の区画整備で行われており、歩行者と自転車を優先していく取り組みになっていました。
日本でもマルメのような区画整備してる場所がある
私は品川区の五反田リバーステーションが人と自転車と車の住み分けができている場所だなと思いました。
以前は喫煙スペースがあり、幅も狭く少し暗いイメージのある裏道でした。
そんな場所が「五反田水辺が結ぶプロジェクト」の一環として整備されたのです。川と人、住む人と働く人、地域と来街者を結ぶ場所をコンセプトにしています。車道も歩道もゆったりと幅を取り、安全にベビーカーや押し車の方も通れる道に変わりました。川向こうへ渡る階段も改修され、目黒川沿いの散歩も気持ちよくできます。歩行者の道幅が広がることで解放感があり、街灯もあたらしく設置され明るい空間に変わっていました。
自分の街がマルメになるには?
こうなったらいいなというアイデアを持って行動することと、声を挙げることが最初の一歩です。
行動の一つが街のごみ拾いかもしれませんし、自転車の整頓かもしれません。
急に変わることはないかもしれないけれど、自分の街を良くしたいと思いはきっと周りにも届いて着実に変わっていくでしょう。
参考URL
マルメ市公式HP
https://malmo.se/malmotown/en(スウェーデン語)
五反田リバーステーション
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/shinagawaphotonews/shinagawaphotonews-2019/20191214163605.html
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