野菜がつくる未来 台風被害を受けた野菜を救った「チバベジ」

           
        野菜がつくる未来 台風被害を受けた野菜を救った「チバベジ」

2020年も後半入りましたね。様々な出来事で社会がおおきく変わろうとしている2020年ですが、2019年まだ記憶に新しいもののひとつが、台風ではないでしょうか。
特に台風15号の被害は尋常ではなく、今も復興に向けてさまざまな取り組みがされているようです。
千葉県では多くの田畑が浸水し、農業全体におおきな影響を与えています。
多くのビニールハウスが倒壊し、野菜作りが難しくなっていたり、たくさんの野菜が売り物にならず捨てられたりしています。

ビニールハウスの倒壊

今回は、台風被害と農業の観点から生まれたSDGsについて、紹介したいと思います。

出荷できず破棄される台風で傷んだ野菜たち

スーパーなどに出回っている野菜は、大きさ・形などの見た目によってランク付けされており、一定の基準を満たしたものが出荷されています。
傷がある野菜や変形している野菜は、商品として価値がないと判断され、破棄されているのです。
2019年の台風15号で、ビニールハウスが倒壊したり、田畑が浸水したことでたくさんの野菜が傷ものになり、変形した野菜が育ってしまいました。

チバベジの野菜

こうした野菜たちは、いくら味に遜色なくても、見た目がNGということで売り物になりません。
千葉県は、国内4位の農業県であるからこそ、破棄される野菜の量はものすごいことになっていたそうです。

たくさんの野菜を長期的に消費できる仕組みを作る「チバベジ」

こうした状況を打開したいと立ち上がったのが一般社団法人「チバベジ」です。

一般社団法人-チバベジ

災害が起こるごとに生まれる被災野菜(変形して育った野菜など)は、売りたくても売ることができずに捨てられています。チバベジは、こうした被災野菜を買い取り、販売しています。
フードロスの改善に積極的で、ジャム・ドレッシング・ピクルス・ジュースなどの加工品にして販売し、野菜を腐らせることなく使うことにも取り組まれています。

チバベジの加工食品

フードロスに取り組むことが、SDGs12「作る責任つかう責任」につながる

フードロスとは食べられるのに捨てられてしまう食品のことです。
現在日本のフードロスは年間約600万トン以上、金額に直すと10兆円分とも言われています。また、食品をごみ処理する際のCO2排出量など、フードロスが環境に与える影響は、非常に大きいといわれています。

フードロス改善機

SDGs12「つくる責任つかう責任」では、「2030年までに小売り・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品を減少させる」というターゲット目標があり、「チバベジ」のようにフードロスに取り組んでいくことがSDGsの達成に欠かせません。

チバベジの活動を支援して千葉農家の復興とSDGsに貢献しよう

「チバベジ」が流通させている野菜がどこで手に入るのか気になりますよね。「チバベジつながりマップ」を確認するとチバベジの卸先のお店やレストランが紹介されています。

千葉が中心ですが、東京や神奈川にも随時エリアを広げています。

チバベジつながりマップ チバベジマップ

また、チバベジでは、倒壊した農家のビニールハウスを再建したり、野菜を届けたりするお手伝いのボランティアも積極的に募集しています。

チバベジサポーターズ参加フォーム:http://pr1.work/0/entry_chibavege

私も農家の娘なのですごく感じますが、傷がついていても変形していても、おいしい野菜はおいしいんですよね。食べて・消費して・お手伝いで参加する。自分にできる形で協力することが、フードロス問題にも復興支援にもつながっていくなんて素敵だと感じます。

チバベジFacebookページ https://www.facebook.com/chivavege/
チバベジクラウドファンディングページ https://motion-gallery.net/projects/chiva_vege

※クラウドファンディングの募集は、終了しています。